1. 川のほとりで
雨上がりの空
雲間は明るく
光る水面
細かく揺れてる
この街に生まれ
ずっと眺めてきた
脳裏に焼き付く
景色よ永遠に
教会の鐘の音
レンガ造りの塀
油絵の具
重ねたような街
愛でる旅人
川のほとりで
湿った空気
異国の街の記憶
どこをさ迷い
何を探すのか
夢叶えるための
道しるべ
けれどそれはきっと
心の奥底
秘めて留めた
忘られた記憶
鏡に写せど
見ること出来ない
飾ることない
本当の自分
魂の輝き
取り戻すため
今日もまた
この街で生きてゆく
2. 木漏れ日の午後
はにかんだ君の
表情を見たくて
少し意地悪な言葉
わざと投げかけたんだ
※
いつも君と来るカフェ
今日はひとりきり
たわいのない昨日の
会話を思い出してる
晴れた午後は
公園を散歩しよう
木漏れ日の中
一緒に歩くんだ
目を細めたのは
太陽じゃなく
振り返った君の
笑顔が眩しかったから
今夜は夢で
会えたら嬉しいね
今度は君が僕を
わざと困らせるかな
※リピート
3. 金木犀と彼岸花の季節
ふと感じた香り
晴れた日の庭先
今年も金木犀
溢れる季節の
訪れ知る
お帰りといつも
笑顔をくれてた
懐かしき祖母の
誕生日の頃
会いに来たよと
声をかけた
小高い丘の上
揺れてる彼岸花
祖母を感じた
4. 夕暮れのいちょう並木
※
黄金色の扇達 言葉を交わす道
楽しみこれからの 旅が
君はずうっとここに 居るの
何処にも行かず 遠い目をしている
何を見つめてるの 何かで埋めたいの
空っぽの心 過ぎた日の記憶
紐解いても きっと見つからない
あの人を
待っているの 忘れること出来ないの
逢えなくなって もう随分になる
いつの日か もう一度逢える
そんな気がする 夕暮れの並木道
※ リピート
何を見てるの
5. 秋
色付いた葉枝離れ
くるくる舞いながら
窓を飾り石畳へ
落ち葉のじゅうたんに
季節の果実が彩る
お気に入りのテーブル
物思いに更けるひと時
癒しのティータイム
今年初めてのブーツ
履いて歩く街角
深まる秋の夕暮れ
風見鶏赤く染める
6. 里山
幼い私は 病弱で
目に映る全てが 恐かった
祖父母も父母も 働き者で
私はちっとも 似ていない
大人になっても
自分には価値が無いと
思って生きていた
ふと思い出した 寝込む私を
朝までずっと さすってくれてた
やっと分かった 愛されてたと
自分を大事に しなくてはと
過去を全て 忘れたかった
だから離れた ふるさと
今は分かる ふるさとの
山は私を待ってくれている
いつだって どんな時も
明日電車の 切符を買おう
7. 冬枯れ
過ぎし日の気配
かすかに残れど
踏みしめた土の音
すれる葉と葉
ぴんと張りつめた
頬を刺す空気
在りし日の熱奪い
時のしじま
描き求めた夢
どれほど掴めども
はかなきはこの世の
願い淡き
新しき命
芽吹く季節待つ
形なき光
そこには宿る
8. ブラウン
※
あなたの瞳は
どこまでも
澄んだブラウン
見つめていると
吸い込まれそう
深いブラウン
いったい何が
映っているのかな
きっといろんな私
私だけを映すブラウン
永遠の癒し
与えてくれるブラウン
今日もその琥珀色に包まれる
※ リピート
9. 泡雪の夢
現実の世界
全て幻想なら
人はなぜここを
見つめ続けて
いるのだろう
長い時を越え
沸く感情に
悶え苦しみ
生きてきたの
だろうか
これから
何処へ進むのか
二極の世界は
あまりにリアルで
神の心を満たす
全ては泡のように
全ては雪のように
やがては消えゆく
掴むことない
だけど確かにそれを
僕は感じていたんだ
忘られぬ明け方の
夢のように
泡のように
雪のように
やがて消えゆく
決して掴めない
だけど確かに
感じてたんだ
明け方に見る
夢のように
10. テーマ
君はこの現実
抜け出したいんだろう
来る日も来る日も
自由になりたいと
だけど心の奥底では
幸せになること
拒んでいるのさ
強い強い恐れ
感じているんだ
満ち足りないことに
慣れきってるから
幸せ受け取ると
自分ではなくなりそうで
怖くて怖くて
たまらないんだね
さあどうする
選ぶ時が来た
君は自由に選んでいいんだよ
本当の君は全てを持ってる
羽ばたく時は今なんだ
11. 冬
音もなく降り積もる
白銀の世界
過去の想い全てを
凍らせてゆく
心の奥留まる
過ぎし日の記憶
あの日あの時
あの場所で
投げ掛けた言葉は
結晶になる
12. 藍色の時間
夜のとばりが下りて
星たちがまたたく
昼間の喧騒を
風がささやく
窓辺で夜空眺めて
想い馳せれば
遥か遠い過去の記憶
輪郭無いけれどそれは
かすかによみがえる
手にして感じてきた
様々な感情
いくどとなく寄せ来る
波のように
逃れられるはずないと
思い込んでた
いつしか薄らぐ
藍色の時間(とき)
薄紫に明けゆくそれは
全て照らす光
13. 月の光とセレナーデ
週末は初めての
舞踏会
昔ママが着ていた
ドレスを着るの
コルセットって
思ってたより
ぎゅっと強く
絞めるのね
ヒール履いてちゃんと
踊れるかしら
毎日レッスン
重ねたけれど
殿方の足を
踏んだらきっと
ダンスのステップ
忘れちゃうかも
ドキドキするけど
笑顔でいよう
深くしゃがみ込んで
お辞儀する
※
空からお月様
笑いかけてる
お星様も空で
ダンスをしてる
やっと大人の
仲間入り
ちょっぴり背伸びして
おすましする
※ リピート
14. 朗読:ペシャワール
名も知らぬ町でバスを降り
町のにおいを確かめながら
バザールの方へ歩いてみる
だんだん人通りも多くなり
ざわめきも密度を増す
色とりどりのフルーツが並ぶ
変わったかたちの食器や
あざやかな衣装のほかに
到底使えそうにない時計や
壊れかけたラジカセが売られている
歪みきった大音量の流行歌は
こんな街かどの音楽にピッタリだ
夜のとばりがおり始める
川むうこの民家には
ポツポツ白熱電球がともされる
微妙に揺れているのは
山頂付近の家のろうそくのゆらめき
今日の最後のコーランが
山あいの村々に響きわたる
いろいろな場所でそれぞれの人々が
詠う、願う、祈る
何万年もかけて作られた自然の地形と
そこで生まれ育った
心やさしき人々の織りなすエコー
もっとも美しい讃歌
遠くの山はだは月の明かりに照らされて
かすかな万年雪に反射する
たわわに実った甘い杏のかおりは風とともに舞う
渇いた空気が少しずつ冷えてきて
時間とともに月はかがやきを増す
今夜も楽団がやってきた
ドールのリズムは大地を振動させる
スルナイの叫びは生き物たちに力を与える
みんな踊る、みんな踊る
至福の時だ
となりの国からやってきた
戦いが終わるまで帰ることはできない
あのころは町一番の楽士だった
タバコは持ってるかい?
ありがとう
お礼に一曲弾いてやるよ
俺の好きな歌だ
うっすらと涙を浮かべている
哀愁をおびたハルモニウムの調べ
ひとつひとつの音が糸につながれ
ラピスラズリの首飾りのようだ